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沖縄タイムスさんより
代替条件なし普天間返還/背景に米側の不満
米国が米軍普天間飛行場の代替施設建設を前提としない返還を検討している背景には、合意から七年以上たっても代替施設着工のめどさえたたない現状へのいらだちがある。
県の着工条件である十五年使用期限の設定は「軍事上は非現実的」(防衛庁関係者)な上、環境影響評価も含め完成には最低十数年かかる見通しだ。今後、米軍再編見直しに向けた日米協議が始まる。米国の意向と、日米安全保障体制の維持・強化という至上命題を抱えた日本政府が、普天間移設を中心とする日米特別行動委員会(SACO)最終報告の枠にとどまらない形での再編協議に踏み出すかどうかが焦点となる。(東京支社・浜元克年、政経部・知念清張)
当然の声も
米国の打診について、福田康夫官房長官ら政府関係者は一様に否定した中、稲嶺恵一知事は「一喜一憂することなく、基本的な考え方を進めていきたい」と述べ、SACO合意に沿って進めていく考えを強調した。
一方、国や県の関係者には、米側の検討を当然と受け止める声もある。
県幹部は「打診があったと考えるのが自然。米国防長官は沖縄の現実を直視したのだと思う。米国政府の方が打てば響く」と漏らす一方、「打診程度では政府は明らかにしないし、県も政府が否定している以上、評価するわけにはいかない」と複雑な表情を浮かべた。
「日米トップが合意して七年。それでも依然として『普天間』が残っているという事実をどう考えるか」。政府関係者は県の同意を得て進めた代替施設建設が、一向にはかどらないことに米側の不満があるとみる。 嘉手納基地への統合についても「『普天間』の機能がそのまま『嘉手納』に移るわけではないだろう」として、規模を削減した上での統合に期待感をにじませる。
説得が条件
仮に代替施設建設を撤回するにしても、海兵隊の一部や訓練場をグアムやフィリピンに移す案に加え、嘉手納基地への機能統合が前提となる。同基地周辺の住民にとっては、飛行回数や騒音被害などが大幅に改善される確約がない限り受け入れる余地はないとみられ、統合案は地元の説得が大きな条件となる。
石破茂防衛庁長官は十三日の閣議後会見で「いかにして沖縄の負担を減らすかということからSACOは出ている。普天間代替施設の白紙撤回には結びつかない」と述べ、普天間移設が米軍の再編協議には含まれないとの考えを示した。
SACOの大きな比重を占める普天間移設は、国外や県外移設が難しいという当時の現状認識の下で、稲嶺知事が「県民の財産となる」民間空港との共用と、十五年使用期限を条件に受け入れた経緯がある。
こうした状況の中で、これまでの日米協議の積み重ねを超え、「聖域」とされてきたSACO合意の見直しにまで踏み込むことができるかが、注目される。
「米側から打診ない」山中防衛施設庁長官
米軍普天間飛行場について、米側が代替施設建設を前提にしない返還を日本政府に打診したとの報道について、山中昭栄防衛施設庁長官は十三日の記者会見で「米側からそういう打診はない」と否定した。 同長官は「地元名護市長や県知事の苦渋の決断で今の方向性が定まっている。その方向性に沿って着実に移設返還が実現するために努力していく」と述べ、名護市辺野古沖への移設方針に変わりがないことを強調した。
琉球新報さんより
<普天間返還報道>県関係国会議員「事実無根と確認」
【東京】米軍普天間飛行場の返還問題で米側が代替施設なしの返還を日本側に打診したとの一部報道について、仲村正治、西銘順志郎、西銘恒三郎の自民党国会議員3氏は13日、「外務省と防衛庁から事実無根だと確認した」と発表した。
3氏は同日、仲村氏の事務所に外務省日米地位協定室長と防衛庁防衛政策課長ら担当幹部を呼び、事実関係をただした。3氏によると、両省庁は「米側から(代替施設建設を定めた)SACO(日米特別行動委員会)最終報告を早めに実行してほしいと絶えず言われており、代替施設なしの返還を持ちかけられた事実はまったくない。SACO見直しへの言及もまったくない」と説明した。
仲村氏らは「無条件返還が事実なら、こんな良い話はない」と述べつつも、「報道は事実無根とのこと。SACO最終報告を見直すのであれば再びSACOを開かねばならないが、開催の準備もまったくしてないとのことだった」と述べた。
一方、山中昭栄防衛施設庁長官は13日の記者会見で、同報道について「そういう打診を米側から受けているというのは承知していない」と否定。さらに、SACO最終報告の早期実行を目指している方針を重ねて説明した上で「普天間の問題については、地元や県が苦渋の決断をして今の方向性が決まった。その方向性に沿って着実な移設返還を進めていく」と述べ、既定方針通り作業を進める考えを強調した。
◇県、嘉手納町は静観/宜野湾と名護市歓迎
米政府が普天間飛行場返還問題で名護市辺野古沖への移設の見直しを日本政府に非公式に打診していると毎日新聞が報じたことについて、日本側は関係閣僚が13日、一斉に報道を否定し、SACO(日米特別行動委員会)最終報告に基づく移設推進を強調した。
返還を求める宜野湾市や移設予定地の名護市からは歓迎の声が上がったが、県や嘉手納基地統合論が再燃した形の嘉手納町は静観の構えだ。
「そんなことがあったら、我々のやってる仕事は何なんだということになる」。
代替施設の建設計画を推進する防衛施設庁幹部らは報道を一様に否定し、これまで積み上げてきた作業がなし崩しになることを警戒する。
ロッドマン米国防次官補がSACO見直しの検討を提起した相手として報じられた外務省の海老原紳北米局長は、本紙の取材に「検討を求められた事実はない」と明確に否定した。
一方、稲嶺恵一知事は「その時、その時の話で一喜一憂しない。仮定の話で応じていると基本的な問題がめちゃくちゃになってしまう」と静観の構え。宮城篤実嘉手納町長も「政府の公式見解ではなく一喜一憂しない。嘉手納統合案には町民大会で反対し議会も反対決議で意思を明確にしており、(反対の姿勢は)変わらない」と冷静だ。
これに対し、岸本建男名護市長は「事実であれば喜ばしい。当初から県外移設がベストと述べてきた。北部振興策は普天間移設とリンクしない。北部から必要な振興策を要求し、国も応えてくれると思う」と話した。
普天間飛行場の5年以内返還を求める伊波洋一宜野湾市長は「基地負担の軽減につながる動きであり、市が取り組む方向に大きくドアを開ける」と受け止めている。
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