沖縄の本

県産本がこんなに元気なのは沖縄だけかも

もう少しだけ本格的に沖縄を知りたい方に。

ちょっと本格的に沖縄


シギラの月

■シギラの月

藤川桂介著 廣済堂出版 定価1600円

メジャーな作家、藤川桂介さん。
そう、日本の平安時代を中心とした舞台設定の長編、役小角以降の話を描いた「宇宙の皇子」シリーズの作家として有名ですが、南西諸島にも興味を持っているようで、宮古島を舞台とした作品がこの本です。
  宮古に住んでいる人々の何代にもわたる捜神士や人々の生き様と、それを見ながら超越者としても存在する月の女神シギラが織り成す昔の時代のストーリーです。
途中からちょっと話が見えてきてしまうきらいは若干ありますが、語り口から宮古の当時の風景、人々の生活の状況が目に浮かぶような文章は、一読に値する本だと思います。
特に、宮古、八重山の島々に興味がある人には、是非読んでおいてほしい本です。



琉球王国の歴史

■琉球王国の歴史
佐久田繁編著 沖縄出版 定価1000円 1999年9月30日第一刷発行 

温故知新。というわけでもないのですが、今の沖縄を理解するのには、やっぱり歴史をちょっと知っておくのは大切だと思います。
  という事で、とっても写真、イラストが多く解り易い明解な語り口のこの本をお勧め。
海底遺跡、港川原人から明治の首里城明け渡しまでの歴史のポイントがエピソードを中心にかかれています。
沖縄に興味を持ったら、歴史入門として読みやすい本です。
  ちょっと頑張って読んだら、首里城を始め、各地の観光も一味違った見方ができると思いますよ。
もちろんウチナーンチュにも知っていてほしい事ばかりがのっています。




山原バンバン

■山原バンバン
大城ゆか著 ボーダーインク定価1200円
1994年3月31日第一刷発行

  これは漫画です。
県内で山原と呼ばれている本島北部を舞台とした高校生の主人公の日常生活を中心に描かれていますが、あっさりした書き込みと要領の良いスクリーントーンの使い方、とても好きな絵です。
台詞は登場人物によりウチナー口とウチナー大和口を使い分けており、難解なものには最低限の注釈が欄外に乗せてあります。
ウチナー口の勉強にもなりそう。
ほのぼのとしたストーリー展開は、自分も山原で生まれ育ち、今も山原に住んでいるかのような錯覚を与えてくれます。
著者の、これ以降の新作は見かけませんが、これからも頑張って書きつづけてほしいと思います。


村の歴史

■おきなわ 村の伝説
青山洋二著 沖縄出版社 定価1500円 1988年7月10日第一刷発行

  元オキナワグラフ編集部長だった筆者が各地の村落をたづねて取材記録した伝説を一冊の本にしています。
地域別に分類された話は、その話に関連した白黒の写真が添えられており、楽しみながら沖縄のルーツがわかったような気にさせてくれる本です。

その話の舞台となった場所にも結構詳しく触れてくれているので、時間があったら行ってみたい気持も湧いてきます。
伝説は、これから何年かすると語られなくなり、知っている人達も途絶えてしまう可能性のあるもので、若い沖縄にすむウチナーンチュも是非読んで、子供達にも語り伝えてほしい物だと思います。




■好きになっちゃった沖縄シリーズ
下川祐治 編集 株式会社双葉社 定価1500円

好きになっちゃった沖縄、新好きになっちゃった沖縄、好きになっちゃった沖縄の離島。
どれも筆者が「えーこんなとこあったの! へー、そうなんだー!」と思うような体験談を中心としたエッセイ的文の中に情報も満載されています。
  勿論始めて沖縄に行く時のガイドブックとしてはお勧めしませんが、沖縄を詳しく知ってやろう!沖縄が好きでたまらない!と言う方には、是非お勧めしたいシリーズです。
読み物としても楽しく完読出来ますよ。

ただ、最近もこのシリーズは増殖しているようですが、本屋さんで立ち読みしてみた限りでは、少しだけ切り口がステレオタイプになってきているような…。
下川氏の新しいタイプの本も読んでみたいと思います。






カジマヤー

■風車祭(カジマヤー)とそしてバガージマヌパナス
第一刷2001年8月10日 池上永一 定価1067円

実ははじめに読んだのがバガージマヌパナスのほうでした。
南の離島に住む年頃の女の子が主人公で、彼女は生まれながらにして霊能力があり(タカウマレ)ましたが、本人はそれを面倒くさいもの、としか考えず、トゥルントゥルンした日常を友達のオバーと仲良く過ごしているところからストーリーが始まります。
一気に読破するくらい面白い本で、でも読み終わるとどこか悲しい切ない感情がいっぱいになる素敵な物語です。
この本は第六回ファンタジーノベル大賞を受賞しています。

もう一冊はその後書かれたカジマヤー。
前作が上等だったので期待して読み始めましたが、その期待にこたえる内容でした。
こっちは長く生きることが生きがいのオバーと少年が主人公。やはり離島が舞台で、前作同様人間もまじむんも神様も死者もいっしょくたに生活しているような世界観で話が進んで生きます。こちらは直木賞候補にもなっていました。
どちらの本も、沖縄の離島の情景描写が実に素晴らしく、目の前に島の風景画浮かんでくるように感じさせてくれます。
 さて、沖縄旅行、特に離島に行ったときに雨だったら何をしたらいいでしょうというようなご質問を良く戴きますが、そんなときに是非持って行っていただいて読んでもらいたい本でもあります。 勿論行く前に読んでいただいても沖縄旅行が一味変わってくると思いますよ♪


ちょっと本格的に沖縄

2006年06月作成
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